無事是貴人

12月に入ると、毎年先生が選んで掛けてくださるのがこの掛軸
「無事是貴人」

DSC04041.jpg

今年ほど、この言葉の意味がじわりじわりと染みてくる年はなかった気がする。


●お花は、初嵐(椿)、鴬神楽の照り葉 

黄瀬戸の“瓢(ひさご)”という花入れに生けられた。
「花入れは・・・ひょうたん型?ですかね?」との私の問いに、
「瓢箪ともいうけれど、“ひさご”と言われているわねぇ。」と先生と周りの方が教えてくれた。
なるほど、“ひょうたん”も“ひさご”の方が風情があるわ

DSC04037.jpg


その下には、蛤刃(はまぐりば)の杉板が敷かれている。
蛤刃は敷板の側面がそのような形状をしているから。



●年明けの初釜の練習も兼ねて、道具は諸飾り

DSC04043.jpg


●水指は、“芋頭(いもがしら)”
形が似てるから(似せて作ったから?)そのような名前がついたのだろうが、
縁起ものとして年末に、八百屋で“芋頭”が出回っていたのを思い出す。

茶道具のバリエーションを考えた先人は、身近な生活のたったひとつのパーツから、
その意味や雰囲気、役割などをクローズアップして、取り入れるセンスが凄いなぁって思う。

ちなみに、この水差し(芋頭)には高台がありますが、
同じような形で高台のないものもあり、それはまた別の名前がついています。(名前忘れた)

DSC04044.jpg


絵柄は“安南写し”
安南。「ベトナムの柄を写しましたよー」というズバリなネーミング。


●蓋置きは、唐金でできた“一葉(いちよう)”
葉が巻き付いたようなとても写実的な作品です。
華奢にみえますが、実はとてもカッチリしている。
見た目の如く薄くて軽いですが、寒さにも負けない強さが感じられる好きな作品のひとつ。

DSC04046.jpg


●皆具の時は柄杓点てがあるため、この蓋置きは柄杓を引かれることはなく、
「釜の蓋が置かれる」という本来の用途のみに使われる。
この他に同じ様に、柄杓を引かれることなく使われる蓋置きには、火舎香炉があった。

DSC04049.jpg


お茶碗は“運(ウ“ん”)がつくようにと、
大根、かぶなど、根(コ“ん”)野菜の描かれたものがよくつかわれる。

まったく同じデザインで統一するわけではなくバラバラのものだけど、
由来やシャレのきいた“縁起もの”が揃うと、なんだか華やかな気持ちにもなる。

「縁起を担ぐ」を「良い縁を呼び寄せ邪気を払う」という風に考えると、
楽しいものだなと思う。

沢山担いで、来年も、身の丈にあった楽しみを、
ぼちぼち重ねて暮らしていけたらと思う。
関連記事

コメント

非公開コメント