『VERNACULAR(ヴァナキュラー)』石川直樹写真集

赤々舎から発行の 石川直樹写真集『VERNACULAR(ヴァナキュラー)』
この写真集をBrooklyn Parlorで見つけ、中をひらいたとき私は久しぶりにゾクゾクした。

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『VERNACULAR(ヴァナキュラー)』とは、
風土、地域性、土着性、あるいは土地固有の建築様式などを示す名詞、または形容詞。

“ヴァナキュラー建築”の特徴は、
簡単だが居住者自身が制作・所有し、「その土地で生きる」という実用的な用途に特化されている点。

そのため、集落の家々は共通性を持っているが、一つとして同じ家がない。
“統一性と差異性を同時に体現している”という稀有な存在、その環境や風土を作りだすのが“ヴァナキュラー建築”。

均一化する世界の動きに抗(さから)う存在感を放ち続け、あるいは大きな変化への発火となる。これは過去の遺産や貧しさの象徴ではなく、実はあるべき未来を切り開く先端にあるのではないだろうか? (建築家・建築史家 藤森照明氏 より)


この写真集は、世界9カ国の“ヴァナキュラー建築”を600ページに渡り撮り収めた作品です。その9カ国というのは、
・フランス ドルドーニュ地方
・エチオピア ハラル周辺とバレ山脈
・ベナン共和国 ガンビエ
・ペルー チチカカ
・ボリビア チパヤ村
・沖縄 波照間島
・岐阜 白川郷
・カナダ クィーンシャーロット諸島
・カナダ イヌビクとタクトセクタック

人類の居住の原型は、“洞窟住居”と“丸い住い”。
“丸い住い”には、モンゴルのパオや、インディアンテントなどが挙げられる。

フランス ドルドーニュ地方の写真から始まるこの作品は、まさに「起源への視点」
に注目した作品と言える。
ドルドーニュ地方は“洞窟住居”の他に“ラスコーの洞窟画”が有名な流域で、人類はこの地からスタートした“人類最古の聖地”とも言われているからである。

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以上、建築家・建築史家の藤森照信氏がこの写真集の紹介に寄せた言葉を借りて紹介しましたが、藤森氏は写真家石川氏を「この写真集を通して、国や個別文化の成立する前の人類の心に迫りたいのでは?“人類の起源”に向けられた視点を写真集の中から感じる…」
と述べています。



以前、このBlogで紹介した「ヤノマミ族」の住まいもドーナッツ型をした丸い大きなコミュニティだった。真ん中に広いスペースがとられ、そこで共同作業や祭事をするような造りになっていた。

親友Nが随分前から“ヤノマミ族”やインディアン、その他の先住民に何故か惹かれるところがあり、調べていたからKcoが“ヤノマミ”を紹介していてビックリしたと教えてくれた。
彼女はとても奉仕精神の強い母性愛にあふれた女性。

“人間”も地球に生きる動物たちのうちのひとつ。その“人間の起源”、本能的な“愛情”はどういうかたちで周りに向けられ、それを向けられた側はどう受け入れるのか…?
彼女の話を詳しく聞くと、そこを知りたいと思っているのかな?と思った。

そういうことを話し合える親友をもつ私は、幸せ者だなぁと思う。


それにしても・・・旅行をあまりしない(沖縄除く、京都より西側に行ったことがないレベル)の私が、唯一この作品で撮られている波照間島(沖縄)と白川郷(岐阜)には行ったことがある。その偶然にもとても驚いた。
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