月待人

九月といっても日差しが強く、私の部屋の簾はいまだ垂らされたまま。

それでもこうして夜、いつも変わらない電車の音に、
さまざまな虫の音がゆれて重なり、部屋が満たされると...秋なんだなぁと思う。
この状況が「虫時雨」かな?と久しぶりに開いた季寄せから、表わせる言葉を捜してみたり。

そう、パラパラと季寄せをめくっていると、
日本人はどれだけ月を愛で、月を待つことを楽しんでいるのだろう!!?
と、その情熱?に驚いた。

ただ「月を待つ」にしても、今の人(というか私?)とは微妙に異なる気もした。
十五夜にむけて満ちていく月、その後欠けてゆく月そのものの変化を楽しむ私。
一方、季寄せには圧倒的に十五夜以降にまつわる季語が多く、満月以降の夜がメイン。
楽しむ時期がずれている(?)し、見所がちがう。

それに、欠けていく月の状態よりも、
日に日に時間ののびる、夜空を昇る月の様を待ち楽しむ。

立って待ち、座って(居て)待ち、そのうち 臥して(寝て)、更に待つ...

           陰暦     季語
         八月十四日  「小望月」 
仲秋の名月  八月十五日  「名月、望月、満月、今日の月、月今宵、十五夜、芋名月…」
           十六日   「十六夜」(いざよい)
           十七日   「立待月」
           十八日   「居(座)待月」
           十九日   「臥待月、寝待月」
           二十日   「更(ふけ)待月」、
                   「二十日亥中(はつかいなか)」
                 ※20日以降の月は十時(亥の刻)すぎないと出ないという

※陰暦八月十五日、2012年は9月30日にあたる。


それだけ待っても月が天候により現れない場合は「無月」で句を詠み、
なかでも雨による場合は「雨月」。


当時、「月」は、計りしれない魅力溢れるエンターテイメントだったのだろうな。
闇に光る月、それをここまで楽しみ尽くす感性がすごいなぁと、
季寄せをめくり感心してしまった。

当時のそれに匹敵するようなもの、今ではなんだろう?あるのかな?

・・・などと考えながら、月を待つ。
今年の満月は、みれるかな?
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コメント

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9月30日が楽しみだね。

ちなみにうちのほうは、虫の音が昼間からよく聞こえてます。笑