椿について

椿。

茶花をいける時には七分咲き位の“これから咲くぞ~!”という勢いのあるお花や
開きかけている蕾に近い状態のお花を選ぶことが多い、と以前書いた気がしますが・・・
椿は代表的な茶花のひとつ。

古くより山椿などの原種からつくられた園芸種では500種くらいあると言われています。
注)「四季の茶花」下島正夫著より

茶花として生ける椿は、花の小ぶりな侘助や白玉をよくつかいます。


まっ赤な椿少し開きて落ちている MK

2月のしんちぢり句会でMKさんが投句なさった俳句です。
私が句会で真っ先に選ばせて頂いた句。

この句は、MKさんがお出かけになった先で椿が至る所に咲いていて、その様子をそのまま俳句になさったそうです。
ただ私はその落ちている椿が切なくて、可哀そうで仕方がなかった。


椿が茶花として好まれる背景には、椿の花は散る時には花ごとぽてっと落ちる。
その“花ごと落ちる潔さ”が茶人(特に武家茶人?)に好まれたからだと思います(多分)。
花びらが一枚一枚ほろほろと舞い散るような花は華やかであっても潔さは感じないし・・・。


私のいけばなの先生のお宅に、まるで見本のような散り方をした椿(私の中での見本)が
生けてありました。先週みた時には落ちていなかった花なので、自然と落ちたのでしょう。

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この落ちた椿の花は満開に咲いて「悔いなく咲いて散りました!」というような“潔さ”を感じます。


一方で、俳句で詠まれた“少し開きて落ちている椿”は、
「これから私の一番綺麗な姿を見せるわよ~、楽しみにしていて頂戴♪」という勢いのある時に、不意に落ちてしまった・・・という椿。

そう思うと、落ち方は“潔い”けれど、俳句の椿がとっても切なく、可哀そうで・・・「残念だ」としか思えなかった。


茶道をより深く理解したくて“いけばな”をはじめ、四季の移ろいの中の美しい日本語や表現を知りたくて俳句を始め・・・MKさんの俳句と出会い、あぁどれもやっぱり繋がっている!
今まで細々と続けてきたことが無駄じゃなかった、と嬉しくなりました。


追伸。
こちらは先生が床の間に生けた“クサボケ”。

CIMG4965.jpg


花材自体は地味だけど、こういうセンス素敵だなぁって思います。

CIMG4968.jpg


先生は今年「米寿」(八十八歳!)を迎えられました。
私は、先生が受け入れて下さった最後の生徒だそうです。
これからも先生から学びたいことがたくさんあります。
どうか無理をなさらず、まだまだ元気でいてほしいです。
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